X線検査装置
高度な画像処理技術で異物を検知
異物混入や製品不良を防止するため、「安全・安心」を継続的にサポートし、異物の有無を高精度に検査可能なX線検査装置の導入を検討する生産現場が増えています。
X線検査装置は、X線で撮影した1枚の画像を手がかりに異物を検出する装置ですが、これまでのX線検査装置では、ガラス、石、骨といった密度が低い異物には検出能力が低下してしまうという課題がありました。さらには凹凸や粒の状態、重なりが大きな食品の場合に頻発する誤検出を防ぐために装置の感度を落とし、結果的に異物リスクを増やしてしまうという2つの課題がありました。
これら2つの課題を解決するのが、イシダのIXシリーズです。
業界初の「遺伝的アルゴリズム(GA)」を採用
「遺伝的アルゴリズム(GA=Genetic Algorithms)」とは、生物界における遺伝と進化のメカニズムを画像処理のアルゴリズムに応用して異物を検出するというもので、異物と食品を分別するために最適な画像処理のプログラムをコンピュータが自動で生成します。
その検出力を高めるために、画像処理の最新技術「進化的画像処理(※)」を採用しています。また、GAは簡単に作成できる上、検査物ごとに最適なプログラムを用いることで、誰でも高感度な検査を実施することができます。
また、凹凸や粒の状態、重なりが大きな食品の場合、従来は頻発する誤検出を防ぐために装置の感度を落とす必要がありました。しかしIX-G2では、X線とGAのデュアルセンサーを搭載することで感度を落とす必要がなくなり、さらなる高感度検査を実現しました。
(※)「進化的画像処理」は国立大学法人横浜国立大学の登録商標です。
画像処理を活用し、製品品質を向上
商品の個々の面積や周囲長、濃淡などから、OKかNGかを判別します。特定の部分や形状を検査外とするといった、充実したマスキング機能を応用することで、難度の高い検査も実現します。これらの高度な画像処理技術を活用したイシダのX線検査装置は、お客さまの製品品質の向上にも大きく寄与します。
オートセットで誰でもかんたん
検査物を数回流すだけで、装置がX線出力(管電圧・管電流)、コントラスト(画像強調)、感度レベルなどの項目を自動で最適レベルに設定します。熟練を要するエネルギー分析の設定も自動で行うので、初心者の方でも、簡単に高感度検査が行えます。
パワーセーブで省エネ
商品が一定時間ラインに流れてこない場合、自動でX線照射量をセーブします。 消費電力を低減し、コストダウンにも貢献します。
豊富な実績が高い応用力を実現
イシダは、X線検査装置の開発に携わってすでに10年以上の実績があります。その間、常に業界の最先端を行く技術を開発して搭載し、多くのお客さまの多彩な製品における異物検知、誤検知低下に取り組んできました。これらの取り組みがもたらした知見や技術ノウハウを投入したのがIX-GNシリーズのX線検査装置です。